PGroonga(ぴーじーるんが) 1.1.1リリース
PostgreSQLからGroongaを使えるようにするPGroongaの1.1.1をリリースしました!
新規ユーザーの方は、PGroonga 1.0.0のリリースアナウンスのPGroongaについても参照してください。
変更点
1.1.0からの変更点は次の通りです。
- [Windows] バンドルしているGroongaのバージョンを6.0.8にしました。
- 検索ヒット数の見積機能を改善しました。プランナーが適切にインデックスを使う・使わないを判断する確率があがり、全体のパフォーマンスが改善します。
- 文字単位でのマッチした位置を返す
pgroonga.match_positions_character
関数を追加しました。 - メモリー上にバッファーされている変更を書き出す
pgroonga.flush
関数を追加しました。 - ビットマップヒープスキャン実行時に不必要なrecheckが走ることがある問題を修正しました。recheckが走るとパフォーマンスが低下します。
今回のリリースではパフォーマンスが改善されています。これまでのPGroongaも十分高速だったはずですが、今回のリリースにアップグレードすることにより、さらに高速になるはずです。ぜひお試しください。
アップグレード方法
1.0.9、1.1.0と互換性があります。アップグレードの「互換性がある場合」用の手順でアップグレードしてください。
PGroongaを使って全文検索できるチャットツール
みなさんはZulipというオープンソースのチャットツールを知っていますか?(Zulipはチャットツールではなく「グループチャット」と名乗っています。)ZulipはDropboxがオープンソースにしたチャットツールです。
ZulipのUIはSlackのような「チャンネルごとにコンテキストがわかれていて、複数のチャンネルの内容を確認するときは個別に確認する」というUIではありません。Zulipでも「トピック」という単位でコンテキストをわけていますが、それぞれのトピックだけを個別に確認するUIだけでなく、複数のトピックをまとめて確認できる「ストリーム」というUIも備えています。そのため、より低いコストでトピックを使い分けることができます。SlackのようなUIで「複数チャンネルを切り替えるのが面倒」という方はZulipを試してみてはいかがでしょうか。
さて、そんなZulipにも全文検索機能はあったのですが、英語以外には対応していませんでした。そこでPGroongaを使った全言語対応の全文検索機能を提案していました。8月末にこの提案がマージされました。つまり、日本語で全文検索できないというZulipの欠点がPGroongaを活用することにより解決したということです。
PGroonga対応が入ったバージョンはまだリリースされていませんが、アップグレードは以下のコマンドを実行するだけなので、まずは現在のバージョンをインストールしてみてはいかがでしょうか。
# /home/zulip/deployments/current/scripts/upgrade-zulip zulip-server-VERSION.tar.gz
PGroonga対応が入ったバージョンがリリースされたら改めてお知らせします。
おしらせ
9月29日(木)の夜にはMySQLとPostgreSQLと日本語全文検索3を開催します。PGroongaに関する情報もあるのでぜひご参加ください。
まとめ
PGroongaの新しいリリースを紹介しました。
PGroongaを使えるチャットツールZulipを紹介しました。いい感じに日本語全文検索できるチャットツールを探している方はぜひ試してみてください。
PGroongaについても扱うMySQLとPostgreSQLと日本語全文検索3というイベントが9月29日にあります。ぜひ活用してください。
PostgreSQLで高速に日本語全文検索をしたいという方はPGroongaを使ってガンガン検索してください!